と、マリー・アントワネットが言ったとか、言わなかったとか・・・・・。
そんなフランス革命が起こる、200年ほど前のフランス宮廷のお話。
今日のホモ
「華やかな迷宮」 松岡なつき(絵・よしながふみ) 新書館 ディアプラス文庫
叔母を頼って王宮へやってきた青年貴族・ガブリエル。彼の美しい姿と心は、快楽に倦んだ王宮でいきなりの嵐を呼び、決闘を申し込まれることとなった。
ガブリエルの立会人に指名されたのは、妻をなくし恋心をも喪ったベルナール。
心も身体も、生まれたての産毛をまとったガブリエルの手をとり、剣と王宮暮らしを指南するベルナールだが・・・・・。
中世・近世フランスに精通している、松岡なつきと よしながふみの強力タッグで生み出された、フランス宮廷モノです。
期待しましたが、期待通り面白かったです。
8巻になっても未だエッチの目処立たずの「FLESH&BLOOD」シリーズと違って、1巻からエロシーンもありましたよー。メルシー。
この作品の攻め、ベルナール・アルトヴィッチは、「FLESH&BLOOD」6巻に出てくるので、あわせて読むと楽しいと思います。
1冊まるごと船酔いでフラフラだったフランス王の使者が、陸ではこんなにカッコイイとは思いませんでした。
「華やかな迷宮」は16世紀フランス、「F&B」は16世紀イギリスが舞台になっています。
リンクはしていますが、勿論どちらかだけでも充分楽しめます。
受けは17歳の若き伯爵で、金色の髪と灰緑の瞳を持つ美しい顔立ち、そしてガブリエルという名前から、「天使の伯爵」と呼ばれています。
どんなにかわいく清らかな受けかと思いきや、結構ケンカっぱやく、剣も強い。
そして「女と寝たい、死ぬほど寝たい」とか言っちゃってます。
ボーイズラブの受けとしての自覚、ありません(笑)
そんな普通の美青年が、とある事情から誰ともエッチできないように周囲から監視されることになるのですが、このくだりがかなり楽しいです。
男も女も交わりまくりの乱れた宮廷の中で、受けの純潔を守らせるために、こういう理由を作るとは上手いなー!!と膝を打ちました。
宮廷の人々の意地悪やら、当時の信仰やら、複雑な人間関係やら、色々なことが絡んでのことなのですが、とてもよく練られていて唸りました。
現在2巻まで出ていて、最新作は「小説Dear+」アキ号に掲載されています。
ようやくお互いに愛しあうようになった二人の蜜月編がスタートして、かなりウキウキで追っかけています。