「オヤジ受け」と聞いて、「オヤジ受けする清楚な女の子」の「オヤジ受け」だと思った方、あなたは一般人です。おめでとうございます。
「オヤジ受け」と聞いて、「あんあん言わされるオヤジ」と思った方、あなたはこちらの世界の人ですね。さぁ、どうぞこのまま、お進み下さい・・・・。
先日、S子さんとランチに行きました。S子さんはキャラが立っていて、とても楽しい人です。
キャラが立っているというのは、もちろん褒め言葉ですよ〜。
これ、関西ではタイセツな要素!!
S子さんと私は同じ作品に萌えることが何度かあったのですが、なぜかカップリングは逆になってばかりです。
私の好きなカップリングが王道なことが多く、S子さんは少数派の茨道・・・・。
なぜならS子さんは、「あんあん言わせたいのは若者よりオヤジ」「上司と部下なら、部下受けはありえない!」という嗜好の持ち主だからです。
「年上受け」好きを遥かに越えて、「オヤジ受け」好きを公言しています。かっちょいー。
好きな言葉は「オヤジ」と「下剋上」、そんなS子さんに、今日の日記を捧げます
今日のホモ
「情熱の温度」 木原音瀬(絵・山田ユギ) オークラ出版・アイスノベルズ
吉川隆一の家に、父の入院をきっかけに同じ高校の教師である泉野和昭が彼の世話をしに来るようになった。
自殺をしようとした泉野を助けた父親が、目を離したくなくて頼んだのだ。
数日前に泉野と問題を起こしていた吉川は、暗い泉野に嫌気がさしながらも、自殺の要因が自分にあるかもしれないと、心配で傍を離れられない。
そのうち泉野の意外な一面も見えてきて、吉川は彼を好きになるが・・・・・。
このカップル、高校生(17歳)×英語教師(35歳)です。
受けの年齢が攻めの年齢の倍以上です。「魔女の条件」なんて目じゃないぜ!
高校生×先生カップルはたまに見かけますが、先生が新任教師だったり、教育実習生だったりして、受けが18歳も年上なのは珍しいのではないでしょうか。
しかも物語の終わりには、20歳×38歳になってるし・・・・。
受けの高校教師は、美人でもなく、性格が良いわけでもない、普通のオヤジです。
綺麗で優しい人気者の先生にしておけば、「だから攻めは受けのことが好きなのね」と読者に納得されやすいのに、くたびれたワイシャツを着て、かったるい授業をしている暗い先生。
全くプラスのフィルターが、かかってないよ(笑)
木原音瀬って逃げない作家だなぁ。そんなところが好きなのですが。
一般受けしないカップルかもしれませんが、とても良い物語なので、読んでみてください。
オヤジ受けの話で涙したのは、この作品だけです。
泉野の弱さも臆病さも、すべてを受け入れ、愛し続ける吉川の姿が胸にきます。